腸内細菌と食物繊維

ここでは腸内細菌と食物繊維の関係について述べています。

 

食物繊維を多く摂ることで腸内細菌のバランスを整えることは、短鎖脂肪酸の生成に役立ちます。

 

食物繊維には水に溶けやすい水溶性の食物繊維と、水に溶けにくい不溶性の食物繊維がありますが、腸内細菌・腸内フローラのエサになりやすいのは、「水溶性食物繊維」のほうです。

 

たとえば医学博士の内藤裕二氏は、

 

「腸内環境に良い食生活をする」→「良い腸内細菌が増殖する」→「発酵によってカラダに良い物質が産生される」→「腸内が弱酸性に傾いていく」→「悪い腸内細菌の増殖が抑えられる」→「腸が元気になってカラダが元気になる」

 

といったサイクルを実現するためには、グァー豆酵素分解物などの水溶性食物繊維をたくさん摂ることによって腸内細菌が短鎖脂肪酸を作り出すことが重要であると、『人生を変える賢い腸のつくり方』のなかで指摘しています。

 

食物繊維が腸内細菌のエサになることの重要性
内藤裕二氏の『人生を変える賢い腸の作り方』には食物繊維が腸内細菌のエサになることの重要性について詳しく書かれています。

また、内藤裕二氏は以下のようにも述べています。

 

 食物繊維とは、「人の消化酵素によって消化されない食物に含まれている難消化性成分の総称」のことです。食物繊維はタンパク質や脂質などと異なり、消化液の酵素によって分解されずに小腸を通り、大腸にまで達します。

 摂取した食物繊維が体内でまったく分解されないわけではありません。すでにお伝えしたように、大腸に達した食物繊維は腸内フローラによって分解されます。

 ポイントは、食物繊維が腸内をお掃除してくれているのではなく、「食物繊維が腸内フローラの〝エサ〟となっている」ことです。

(内藤裕二『人生を変える賢い腸の作り方』 p59)

 

つまり、腸内細菌のうちの善玉菌と呼ばれる菌を増やすためには、十分な量の水溶性食物繊維を日頃の食生活において摂取することが必要になってくるのです。

 

そしてそのことによって、腸内環境が整うことが、炎症の抑制やがんの予防、ダイエット効果などの効果がある短鎖脂肪酸が作られることにもつながっていくのです。

 

しかし、腸内環境を良好に保つためには、腸内細菌のエサになりやすい水溶性食物繊維だけを摂取するのではなく、腸内のお掃除・デトックスに役立つ不溶性食物繊維とのバランスをとることも大切です。

 

ちなみに水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の違いは、以下の通りです。

 

水溶性食物繊維

 

便を軟らかくして出しやすくし、便の状態を整える

食物が腸内をゆっくりと通過することで消化・吸収の速度が遅くなる

脂肪や糖分の吸収を緩やかにし、血糖値の急上昇を抑える

余分な糖・脂質を体外へ排出する

有用菌の栄養源となり、腸内の有用菌を増やして腸内環境を整える

 (内藤裕二『人生を変える賢い腸の作り方』 p140)

 

不溶性食物繊維

 

水に溶けにくく腸内で水分や老廃物などを吸収し、数倍に膨らむ

便のかさを増して腸のぜん動運動を活性化し、便通を良くしてくれる

腸内に接した有害物質や老廃物を体外に排泄し、大腸がんなどの予防に効果が期待できる

(内藤裕二『人生を変える賢い腸の作り方』 p140)